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 【半蔀】
源氏物語「夕顔の巻」を題材にして創られた、能舞台の謡曲「半蔀」を表現しました。「半蔀」とは、押し上げ窓の事です。金銀の水引を編んで「半蔀」に見立てました。登場人物の「夕顔」という女性の名に因んで、夕顔の実の加工品である新干瓢を柔らかく炊いて、柚子味噌を掛けてあります。
普段は脇役の食材である干瓢に、光を当て、主役にしてあげたい。そんな気持ちで創りました。奥の蓋物は、源氏物語「夕顔の巻」での、夕顔と光源氏の出会いの場面をイメージしました。二人の出会いは、「夕顔」が香を焚き染めた扇の上に、和歌と共に夕顔の花を添えて、光源氏に献上した処から始まります。光源氏の返歌を認めた扇面の上に、乾山写しの「夕顔」の絵をあしらった蓋物を使用しました。蓋物の中身は、賀茂瓜と管牛蒡の含ませ煮と蟹の身を盛ってあります。

=素晴しい器と料理で『花鳥風月』を表現するアートの世界をお楽しみ下さい。=
~亀姫御膳~≪加納宿風流‐長月のお献立≫
【御座附】「半蔀」‐夕顔の実 柚香味噌「夕顔碗」‐賀茂瓜・管牛蒡・蟹
【馳走】焼き松茸‐焜炉焼き
【御椀】菊花椀‐帆立貝菊花仕立て
【御向】茄子の花‐茄子赤紫蘇膾
【造り】活け伊勢海老炙り仕立て
【焼肴】天然鮎笹焼き
【奨肴】釧路産大牡蠣のふらい
【旬彩】天仙果‐胡麻くりーむ
【強肴】焼き玉葱羽二重当富
【留肴】西京仕立て伊勢海老味噌汁
【お食事】うなぎぷち丼
【くつろぎ】大吟醸酒粕むーす